桐原武志さん「国立近現代建築資料館」主任建築資料調査官就任

 

 国内の著名な建築家の図面や模型を収集、保存する「国立近現代建築資料館」が湯島の都立旧岩崎邸庭園となりにオープンしました。

  その主任建築資料調査官に65年卒で、佐々木宏ゼミ出身の桐原武志さんが就任しました。
  桐原さんは、DOCOMOMOの事務局幹事、芦原義信デジタルアーカイブの作成、管理などを通じて、近代建築の記録、資料の整理等について精通していることが今回の就任につながったものと思います。
  又、川口衞研究会での川口先生の講義の記録、編集作業、佐々木宏先生の「近代建築講義」の準備の経験なども、今回の建築資料調査官の仕事に大変役立っていると語っていました。

  今まで国内には近代建築の図面、資料を調査研究し、収集保管する公的な機関が無く、世界的に評価されている日本人建築家の図面や模型など建築資料が、散逸し、海外へ流失することが危惧されていました。
  鈴木博之青山学院大学教授、建築家の安藤忠雄氏、政治家の田中真紀子氏が中心となって、文化庁所管の建築資料館の計画が立ち上げられ、旧岩崎邸に隣接する湯島地方合同庁舎の一部をリニューアルすることで、今年の5月に開館しました。

  現在、5月8日から6月14日までの会期で、開館記念特別展示として「建築資料に見る東京オリンピック」が開催されています。丹下健三の国立代々木競技場の設計原図、模型などが展示されると共に、川口先生による構造設計の解説も展示されています。
 又、2020年に開催を誘致しているオリンピックの施設として、昨年設計競技が行われた新国立競技場の応募案、最優秀賞を受賞したザハ・ハディット案の模型なども展示されています。

[back]