建築同窓会では、網野研究室の協力を得て、海外で活躍する卒業生のミニ講演会シリーズ第3回目として、2001年陣内研卒業で、現在ナポリ在住の中橋恵さんに講師をお願いして、「イタリアの街に住むように泊まる
―アルベルゴ・ディフーゾ―」を開催します。
日 時:7月13日(水)18:30〜20:00
場 所:市谷田町デザイン工学部校舎 T414教室
会 費:一般 500円 学生無料
講演会終了後、講師の中橋さんを囲んでの懇親会も予定していますので、こちらもぜひご参加ください。
アルベルゴとはイタリア語でホテルのこと、ディフーゾとは分散するという意味です。つまり、ホテルの機能を一つの建物で完結せずに、街の中に分散させるということです。イタリアでは、過疎になりがちな地方の小さな町の活性化のために、空き家になっている建物を改修して、宿泊棟、レセプション、レストラン、バー、特産品の商店などの施設を街の中にバラバラに配置して、宿泊者が自由に使えるように考えられています。
宿泊者は、民家に泊まって、街で買い物をしたり、食事をしたり、その町に住んでいるような感覚になり、今までの旅とはちょっと違った経験をすることができます。
又、多くのアルベルゴ・ディフーゾでは、宿泊者に街を体験してもらう様々なイヴェントを企画していて、お祭りに参加したり、街歩きのツアーで、その町の歴史や文化を学ぶこともできます。
いま日本では、地方の街の過疎化や、シャッター街の問題、空き家問題など、建築を取り巻く様々な問題が顕在化していますが、イタリアにおけるアルベルゴ・ディフーゾはその解決の一つのヒントとなるかもしれません。
中橋恵さんはイタリアのアルベルゴ・ディフーゾ協会と連携して活動しており、まだまだ日本ではあまり知られていないアルベルゴ・ディフーゾについて詳しいお話の聞ける良い機会ではないかと思います。
中橋さんは、法政大学在学中は陣内ゼミに所属して南イタリア、レッチェやアマルフィーのフィールドワークに参加し、ナポリ大学に留学して現在はイタリアと日本の間のビジネスコーディネート業を行っています。今回はナポリでの生活、留学のことなどもお話しいただく予定なので、将来留学を考えている学生諸子にも参考になるところが多くあると思います。