法政大学建築同窓会メルマガ

No.021   2011年12月22日発行
     
   

 

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□法政大学建築同窓会ニュース[Number021](2011年12月22日発行)
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東日本大震災で被災された皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
皆様の安全と被災地の一刻も早い復旧をお祈りいたします。
いよいよ今年も残りあと数日となり、皆様仕事に、忘年会にとあわただしい日々を
お過ごしのことと思います。
今月も同窓会ニュースをお送りします。大掃除の合間にでも読んでいただき、学生時代に
思いを馳せ、現在の建築学科の話題に触れていただければ幸いです。
http://www.hosei-archi-ob.sakura.ne.jp/
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目次
1.平成24年新年会のご案内
2.猪野忍先生最終講義「小さなコミュニティー-創造的でリアルな地域社会-」
3.第14回法匠展出品作品掲載
4.リレーエッセイ「無題」(遠山 健)
5.編集後記
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1.平成24年新年会のご案内
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平成24年の新年会もいつも通り下記の要領で開催されます。
参加される方は、お名前、卒業年、所属ゼミ、メールアドレスをお持ちの方は
メールアドレスを明記の上、メールかFAXで申し込みください。
年の初めに、同級生、先輩、後輩、先生方と旧交を温め、情報を交換する良い機会
です。ぜひ、お友達をお誘いの上ふるってご参加ください。
日時 :平成24年2月1日(水) 受付 18:30 開演 19:00 閉会 20:30
場所 :市ヶ谷本校 ボアソナード・タワー 25階 スタッフクラブ
会費 :5000円
申し込み期限:平成24年1月25日
申し込み先 :Eメール ricefish-a@nifty.com
       FAX  045-543-8896
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2.猪野忍先生最終講義「小さなコミュニティー-創造的でリアルな地域社会-」
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法政大学建築学科にて長年にわたりご指導に当たられた本学OBの猪野忍先生による
最終講義「小さなコミュニティー-創造的でリアルな地域社会-」が11月29日
法政大学市ヶ谷田町校舎で開催されました。
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3.第14回法匠展出品作品掲載
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6月10日(金)より14日(火)まで武蔵野芸能劇場 において開催された、第14回法匠展の
出品作品を掲載しました。
http://www.hosei-archi-ob.sakura.ne.jp/houshou/2011r/houshou2011.htm
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3.リレー・エッセイ
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「無題」
1993年修了 村松ゼミ 遠山 健
1)大学を卒業した後に何を学んだか
 大学を卒業した後に何を学んだかというと全てが勉強であった。とある先輩に言わせると
「給料を貰っているのだから君はプロなのだ。勉強ではなく仕事をしてくれ」と。
とは言え何も知らず社会に出ていきなりプロと言われても、困ってしまう。ということで、
「プロ」を目指すことになった。もっとも学校の先生などは大学を卒業してすぐに「先生」
と呼ばれて、まさに即戦力「プロ」にならざるを得ないかと。下積み期間中には小技も
学んだ。学んだというよりは覚えたということだろう。
 その後40才を超えたオッサンになったころ、新入社員の前でハレパネにポスターをきれいに
貼り付けたらば、その新入社員は驚きの眼で私を見ていたとか。
2)大学の勉強は役に立ったのか
 役に立つも何も、大学生のころにはほとんど勉強した記憶がない。マスターの頃には先生の
手伝いでポストモダン世代前後の建築家の作品などを調べたりしたのは、社会に出た後先輩との
会話のネタに役立ったくらいか。
 実務を始めた頃は「あの時授業で言っていたことはこの事か」と思い返すことはあったような
気がする。
 そもそも大学の勉強は与えられるものではなく、自ら勉強(研究)するものだと。遅まきながら
卒業する頃になってようやく解ったような状況だったと。
 そもそも私は勉強は得手ではなかったのだ。
3)「建築・土木」 いわゆるモノづくりは経験工学
 図面だけではモノがわからないことが多い。図面と現場を見て初めてそのモノを認識できる。
スケール感もそうだろう。図面には奥行きがない。もっとも奥行き感のある絵のような図面を
描く先輩方は数多くいらっしゃる。
 モノを作る過程を知らなければそのモノを実現できるかが見えない。現場で携わる人々は
図面通りにモノを作る工夫を当然してくれるのであるが、設計者は作れもしない図面を書いては
いけない。それは同時に現場を知らなければならないという事だと。
 一つ一つ経験する事でいろんな所に気を配る事を覚える。
4)仕事は時間との戦い
社会に出てからの約20年間になるが仕事に求められるスピードはどんどん速まっていく。
 平成の始めの頃の情報の伝達は電話とFAXが主だったかと。その頃はまだ図面は手書き、
コピーは青焼き。新入社員は1日中青焼き機の前に立っていることも。なんとも贅沢なことだ。
 今や会社内外での情報のやり取りは専ら電子メール。求める資料は美しく早く届くが、
求められる資料もスピードを要求される。電子メールというツールは両刃の剣である。
 電子メールの次に出て来る便利ツールはどのようなものか。我々を今以上に多忙の世界へ
誘ってくれるのかも知れない。
 
5)コストの感覚
 仕事とは言え他人様の資金でモノをつくる。その予算に合わせた設計が必要とされる。
公共施設においては、将来の管理者の維持管理予算に合わせた仕様が求められる。
 私は数字に弱い。自称「ハクション大魔王」である。数の感覚がなかなか身に付かない。
 子供の頃に算盤塾へでも通っていればもう少し「数の感覚」が身に付いていたのかもしれない。
 コストの感覚もこれ経験かと。この仕様がいくらでこの規模であればいくらになって、これ
くらいの期間で完成する。といった感覚が身に付いていれば、仕事の半分は終わったも同然。
 あとは図面を作ってモノを作るのみ。
6)デザインすることについて
 デザインとは何だろう。順列組み合わせと言えないだろうか。自分のオリジナルというのは
本来存在せず、自然界に存在する模様の類いでも、それをアレンジするにしてもその無限の
順列組み合わせの中で最適解を見つけ出すということかと。
 色彩についても同じようなこと。無限にある色の組み合わせから見つけ出す。
 さて、これらの組み合わせを今話題(?)のスーパーコンピューターで計算してもらうと
どんな事に?自分の好みなどの条件付けをすることで、最適のデザインが提供されたりは
しないだろうか。
7)建築設計は住宅に始まって住宅に終わる
 大学生の時にとある教授が「建築設計は住宅に始まって住宅に終わる」とがおっしゃっていた
のを記憶している。その先生もそのまた先生から受け継がれた言葉だと推測される。
 人間生活において衣食住が3本の柱と言われており、「住」はその柱の一つで我々にとっては
永遠のテーマである。
 私の建築設計の仕事は、宝くじを当ててマイホームを建てることになった時に完結する予定
である。
8)土を征するものは土木を征する!?
 転職後は土木の仕事に携わる事が多くなった。さて困ったのは建築の仕事をしていた頃からも
苦手としていた「土」の世界だ。土に限らず「構造」的な事も苦手だった。土木の世界はほとんど
の場面で「土」が絡んでいる。「土」に関して体系的に学ぶ事が無かったこともあり、未だに
中途半端な知識で仕事に携わっているが、そこは経験豊富な先輩方の力を借りることで、大きな
問題が発生せずに仕事は進んでいく。http://www.hosei-archi-ob.sakura.ne.jp/essay/essay.html
リレーエッセイは編集部から依頼するとともに随時募集もしております。
是非奮ってご応募下さい。詳細は下記アドレスからどうぞ。
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4.編集後記
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 東日本大震災により被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
 被災地では冬を迎え厳しい寒さと積雪が切実な問題となります。一刻も早い復興と
平穏な生活が訪れることを心からお祈り申し上げます。
 今年も残りあと一カ月と少しとなりました。3月11日の大震災以来、我々の生活に
対する考え方を根本から考え直す一年だったような気がします。メルマガエッセイの
テーマも震災について考えるものが多かったように思います。
 編集部では、法政大学及び卒業生に関する情報をお待ちしています。どのようなこと
でも結構ですので編集部までお送りください。又、メルマガへの購読登録をまだして
いないお知り合いがいましたら是非購読を進めて下さい。このメルマガを通して建築学科
卒業生の輪が広がることを望んでいます。
 丁度一年前の12月25日には、法政大学55/58年館の再生を考えるシンポジウムが
開かれました。年内にも解体が決定されるのではないか?と言う切羽詰まった雰囲気の中、
「望む会」のメンバーがあらゆる努力の結果開催したシンポジウムでした。
 それから一年「望む会」では新しい会員も加わり、様々な活動を行ってきました。
しかしながら事態に変更の兆しはなく、「望む会」の活動も再生を願って来年も続いて
ゆきます。皆様のさらなる応援を来年もよろしくお願いいたします。
 今までの「望む会」の活動は望む会ホームページに詳しく載っていますので、ぜひ見て
いただければ幸いです。
http://www.55-58saisei.sakura.ne.jp/
(編集後記担当:小島)
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