第一回大江宏賞の選考経過
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修士設計を対象とした大江宏賞の公開審査会が2005年4月9日(土)1:00〜、小金井の工学部マルチメディアホールにて、大勢の立ち見もでる満席の学生とOBが見守るなか行われました。
審査会は、今年の修士設計11点の中からあらかじめ選ばれた5点を対象とし、審査委員は当日参加した専任教員と大学院非常勤講師、さらに同窓会から3人の合計13名で構成されました。
作品の発表には、各自15分の説明と15分の質疑応答時間が与えられました。
審査対象の5作品のうち4作品は、東京湾岸や神田川沿いの再開発をテーマとしており、他の1作品はホームレスの生活調査をベースとし、災害対策を考慮した個人用シェルターの計画というかなり異色のものでしたが、いずれ劣らぬ力作ぞろいでした。
各自力のこもった大きな模型とパワーポイントによる説明に続いて、審査委員からの疑問や問いかけ、発表者との議論が交わされたあと、壇上に上がった審査委員各氏の講評がのべられ、投票の結果が発表に。得票は2名が高得点で他の3名を大きく引き離し、最終審査の対象が僅差の2名(林泰寛・古郡宏光)にしぼられました。
この2作品をめぐって壇上の審査委員がさらに議論を交わすという、非常にスリリングな展開となりましたが、合議の末最終的に選ばれたのは、林泰寛君(永瀬研究室)の「MOBILE ARCHITECTURE PROJECT(災害時や社会的ハンディを持つ人のためのモバイル生活空間の計画)」でした。

こうして、第一回の大江宏賞の受賞者は林泰寛君に決まり、記念メダルとともに副賞の30万円が贈られました。
初めての大江宏賞であり、成り行きに不安もありましたが、教室側も力を入れて取り組んでいただき、院生も本気でアタックし、結果として学生にも大きなイン パクトを与えたようです。来年以降挑戦する院生には大きな刺激になったようで、ねらい通りの大きな成果が得られたと思われます。

審査は教室に任せたいというのがOB側の気持ちでしたが、教室からOB側も3人だして欲しいとのお話がありましたので、以下の3人が審査委員に加わりました。
猪野 忍(1966年卒大江ゼミ)、小島建一(1971年卒宮脇ゼミ)、小林 仁(1986年卒倉田ゼミ)

立ち見もでる満員の会場
壇上の審査委員
メダルを手にした林泰寛君
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