第12回を迎えた大江宏賞公開講評審査会は、2016年3月26日(土)法政大学市谷田町校舎5Fマルチメディアホールにて開催されました。 今年の審査は、去年と同じく外部の特別審査員3名とOB審査員3名に加えて、審査委員長の飯田善彦大学院客員教授の計7名で行われました。エントリーした学生は、22名参加の学内審査から選ばれた5名でした。審査は、各審査員が作品2点にそれぞれ重みづけなしで1ポイントを投票し、集計数の多い作品を最優秀作品とするという方式で始められました。 今年は、既存街区(あるいは遺構)に対して、残しつつ再興するなかでいかに役に立つ建築を目指すか、が5作品に共通した姿勢でした。計画地に投じた各々の建築的OSが駆動した挙句の建築風景が、はたして新しいエネルギーとして寄与しているかが、質疑応答の通奏低音だったように思います。 その中で、東池袋の木密地域の再興計画を提案した小宮みちるさんの作品が、小さく弱い個の群生の魅力への疑うことのないまなざしと手法が評価されて、2度の投票を経て見事大江宏賞を受賞し、大江宏賞運営委員会より受賞メダルと賞金30万円が手渡されました。 なお、この日の5名の候補大学院生は発表順に以下の通りでした。 1、河村 優太「移ろう建築―竜ヶ崎駅前における公共建築のあり方―」(下吹越研究室) 2、小宮みちる「地に根ざした再興―木密地区における住宅の更新―」 (渡辺研究室) 3、柴田 侑亮「継承される廃墟―釜石鉱山選鉱場をウイスキー蒸留所と宿泊施設−」(下吹越研究室) 4、山崎 拓野「時と知を結ぶ建築―鎌倉市御成町における新築・リノベーション一体型の複合公共建築の提案」 (渡辺研究室) 5、山森 掌太「回廊讃歌―形式を突破する道的建築―」 (下吹越究室) ________________________________________ 審査員:審査委員長 飯田 善彦 (飯田善彦建築工房/法政大学大学院客員教授) 特別審査員 佐藤 淳 (佐藤淳構造設計事務所/東京大学特任准教授) 高橋 晶子 (ワークステーション/武蔵野美術大学教授) トム・ヘネガン (東京芸術大学教授) OB審査員 西牟田 奈々(SML一級建築士事務所) 坂野 由典 (フラットハウス/法政大学兼任講師) 森田 健太郎(森田アトリエ一級建築士事務所) |
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