55年館・58年館の解体、建て替え問題については、以前にこのHPでも報告していますが、その後我々の知らないところで、建て替えがほぼ決定と言う形で話が進行しているようです。
建築同窓会としても、この問題に対して、何らかの意思表示をしなくてはいけないのではないか、と言うことで、同窓会執行部を中心に、有志9人が集まり話し合いを持ちました。
以下に、そのときの参加者の意見を、箇条書きに書き出してみました。
この問題に関しては、大学側がどのような理由で、どのような内容の計画をしているのか、計画の進行がどのようなスケジュールなのか等、我々には非常に情報が少なく、この日も明確な意見の取りまとめは出来ませんでした。学校が夏休みと言うこともあり、建築学科の先生方の意見を聞くことも出来なかったので、休み開けを待って、再度意見の交換をしたいと思っています。
この件に関して、ご意見をお持ちの方、又、この話し合いに参加をご希望の方は、HP管理者までご連絡ください。
ぜひ多くの方のご意見、参加をお待ちしています。
9月13日の打ち合わせ記録
* 55年館・58年館は法政大学にとって、貴重な文化的財産であって、これを取り壊せば、法政大学固有の価値の喪失につながる。
* 大学内の建築は、法政大学の教育理念を象徴するものであり、55年館・58年館をのぞいては、現在それに値する建築は存在しない。
* 大学の建物は、現在の大学関係者、学生のものだけでなく、ここに学んだ、膨大な数にのぼる卒業生の心のよりどころでもある。
* 他大学で、明治大正時代の古い様式の建築保存の例は多いが、現代建築を大学の象徴として残している例は少ないのではないか。逆に、現代建築の代表作である、55年館・58年館を保存すれば、その先例として、法政大学の先進性を内外に誇れるのではないか。
* 他大学での建築保存、又はリニューアルの例を集めてみたい。
* 55年館・58年館と一緒に、木月の校舎を保存の対象にしてはどうか。
* 何ゆえの解体なのか、その理由を聞きたい。
* 55年館・58年館解体は、もはや絶対的決定事項なのか?覆すすべはないのか?それらを確認する窓口足るべき人物は誰で、どのような接触が可能なのかを知りたい。
* 建築の学生でも、55年館・58年館についてよく知らない人が多いので、建築ツアーを計画してはどうだろう。
* 55年館・58年館を題材に、学生を対象とした小さなワークショップを開催してはどうか。イメージ的にはウオークラリーを市ヶ谷キャンパスで行うようなもの。最初か最期に、簡単なレクチャーを行って、撮影、スケッチ、分析などを行う。
* 55年館・58年館保存活用支持の署名運動を行ってはどうか?
* 学生たちに、55年館・58年館再生を考えさせるコンペを催してはどうか。
* 60年代初頭にNHKの番組で、新校舎が紹介されていた。それを見て、憧れを抱いて入学した覚えがある。そのときの番組ソースを入手できないか、知人を通して当たってみる。
* 大江事務所の原図あるいは施工図、当時の雑誌(建築、一般系)の記事の収集とアーカイブ化が必要でないか?徹底してドキュメントを残したい。小金井校舎のニノマエ(何のドキュメント化もなしに解体されてしまうこと)は避けたい。建築を学ぶ場所としては、あまりにもさびしすぎる。
* なにがしかの行動には、連帯が必要ではないか?建築学科教室、JIA、DOCOMOMO・・・それらとどうコンタクトするか?作業をどう分散し、具体化するか?
* やはり、『55・58年館保存活用を考える会』みたいなものを立ち上げる必要があるのではないか?そこでなにが可能かを抽出して、出来ることを具体化する必要があるのではないか?
* やはり学科教室の意志ある先生方と共同する仕組みがほしい気がします。その上で、同窓会独自に動くこと、協同する事などを見出したい。
* あきらめずに、意志を提示する必要がある。大学の、あるいは建築の文化が問われている問題として対処したい。 |