私は小学校の頃から、数学と美術が好きな少年でした。
高校に入り、進学に際し、どこに進むか迷った際に「数学と美術」が得意な人のお勧めの学科を調べたところ、建築学科という答えが出てきました。
1977年法政大学建築学科に入学し、友人に誘われて建築研究会に入りました。
入学当初、大学は勉強を学ぶところと考えていましたが、気がつくと研究会の仲間と共に造形実習という授業に日々没頭していたような気がします。
授業では、初めて出会ったアントニオ・ガウディのサグラダファミリアを知ってこんな複雑な構造をした創造性豊かな建物を設計した建築家が世界にいるのかと感動したことを今でも覚えています。
卒業後は、大学教授の河原一郎建築設計事務所に就職し、模型を作ったりして建築デザインに対する取組み方等を学びました。
当時は図面を書く際にT定規を使用し、手書きで書いていた時代でしたが、先輩からの助言は今でも覚えています。
「T定規の滑りが悪くなったらロウを塗ればいい、線の太さを均一に書くにはシャープペンシルを回しながら書けばいいと」……。残念ながら未だに、このアドバイスを後輩に伝授できないでいます。
その後、表参道近くの設計事務所に転職。何だかデザイナーの世界に入り込んだ気がし、会社の住所を人に教える事が今思えば正直少しうれしかったです。
1987年7月郷里の新潟に戻り、地元の建設会社 (株)福田組に入社し、設計部〜リニューアル営業部へと変遷を重ねました。
意匠設計を志していく中で、建築基準法、建設コスト、人間関係等にもまれ、次第に建築デザインに対する発想が希薄になっていくような感じがしました。
そんなある日(2005年)、趣味で油絵と出会い、今現在は、下記の3点気を遣いながら描いてます。 @
全体の構図が整っていないとどんなに頑張って絵にならない。 A 遠くから見て興味をそそられるようでなければ、近くで見てもらえない。 B
見る人に何を伝えたいか、作者のコンセプトがしっかりしていないと伝わらない。
ここに直近のアマチュア絵画展入選作品を添付します。
得意だった数学(算数)は生かされなかったけれども、美術だけは、これからも、自由気ままに描き続けていけるような気がします。
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