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2024年6月に会社を辞めた。大学院を卒業し、新入社員として入った設計事務所に5年弱務めた時の事だった。明確なきっかけという様なものは特に無く、ふと「辞めちゃおうかな」と思ったからだ。
自分で言うのも変だが、元々計画的に生きることが得意だ。例えば課題においても、提出期限から逆算をして作業し、期日までに作品をまとめきるような事が上手にできるタイプだ。
自分の将来も同じように逆算してきたのかもしれない。会社に入った時も、安定した収入で基本的な知識や技術を身に付け、足場を固めてから自分の思うような作品を作っていければ良いかなと考えていた。だからこそ、自分で敷いたレールを自らはみ出した事に自分自身が一番驚いていたのかもしれない。
会社を辞めてから独立をし、大学時代の友人と3人で設計の仕事を受けて活動している。色々な方々の協力等により、ありがたいことにご飯を食べていけてはいるが、もちろん今でも不安だらけだ。
しかし、そこには先回りする生き方では得られない、貴重な経験がたくさんあった(もちろん良い事も悪い事も)。何かあれば自分で考えて判断し、最善を尽くすことを繰り返すことで、より強く建築設計、それに付随するあれこれの力が育ってきている感覚がある。
住宅の設計をやったり、アーティストの作品協力をしたり、母校で設計製図を教えたり、建物の運営をやったりと、めぐり合わせと状況に応じて様々な仕事に携わらせていただいているが、その中で「将来どうなりたいですか」と聞かれることが多くなった。そのたび頭を悩ませるが、結局「わかりません」と答えている。明確な目標を決めること自体が自分には合わないと思い始めたからかもしれない。
強いて言うならば、何が起きても自分で選んで進んでいけるくらいの能力(特に建築設計において)、そんな「不確かさを生きる力」みたいなものを身に付けたいと思っている。
自分語りになってしまったが、OBとして、将来に悩みすぎる必要なんてないことが伝われば嬉しい。
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