第17回を迎えた大江宏賞公開講評審査会は、2021年3月20日(土)法政大学市谷田町校舎5階マルチメディアホールにて開催されました。コロナ禍に対応し、聴講は事前予約制のZOOM視聴となりました。 審査は今回より、外部の特別審査員2名とOB審査員2名とし、2020年度より修士設計の指導にあたられている小野田泰明大学院客員教授が審査委員長として計5名で行われました。学生は、20名参加の学内審査から選ばれた5名がエントリーしました。個々の10分の発表・質疑応答ののち、場外廊下でのフリーなパネルセッション、全体質疑・議論を経て審査員5名の第2選までの投票および選案への講評が示されました。 相模川河川敷の高速高架下にネットワーク的にフォリーを配した佐藤素春さん、コロナ禍に即応した独り空間によるコミュニティエリアの形成を試みた阿部夏実さん、時間を費やした都市的・建築的断片収集のフィールドワークから考察した事象を一冊の書籍として提示した渡辺道也さんに票が入り、その中多くの1位票を集めた渡辺道也さんが見事大江宏賞を受賞しました。具体提案の手前ではあるものの、身体的作業密度・洞察の構築性・創作への真摯な問題意識などが各審査員に高く評価された結果でした。 コロナ禍にみまわれた状況の中、例年と同水準の模型提示・大型パネルなどでの5名のプレゼは、困難な状況の克服のエネルギーを感じるものであり、また対面での講評実施に教育現場の熱を感じる時間でもあったことを2020年度大江宏賞公開講評審査会の全体印象として書き添えておきます。 なお、この日の5名の候補者は発表順に以下の通りでした。 1. 石 捷倫 「アクティビティとしての多義空間」 (下吹越研究室) 2. 佐藤 素春 「戦略的スペクタクル ー郊外から考える都市の能動的更新手法ー」 (北山研究室) 3. 阿部 夏実 「独りのための空間 ー社会的孤立と地域の接点となる居場所の構築ー」(渡辺研究室) 4. 畠山 かおり「弔賑水景ー両国の歴史を刻む水辺空間ー」 (下吹越研究室) 5. 渡辺 道也 「空間遺棄時代のフラグメンツ ー日本行脚2019にみる都市的創成物が織りなす風景記」(北山研究室)
特別審査員 富永 譲 (富永譲・フォルムシステム/法政大学名誉教授) 多田 修二(多田修二構造設計事務所/千葉工業大学准教授) OB審査員 清水 航太(日建設計) 中込 亜矢子(株式会社NENGO)
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1. 石 捷倫 「アクティビティとしての多義空間」(下吹越研究室) |
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2. 佐藤 素春 「戦略的スペクタクル ー郊外から考える都市の能動的更新手法ー」(北山研究室) |
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3. 阿部 夏実 「独りのための空間 ー社会的孤立と地域の接点となる居場所の構築ー」(渡辺研究室) |
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4. 畠山 かおり「弔賑水景ー両国の歴史を刻む水辺空間ー」 (下吹越研究室) |
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5. 渡辺 道也 「空間遺棄時代のフラグメンツ ー日本行脚2019にみる都市的創成物が織りなす風景記」(北山研究室) |
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