no.002 「一日一絵(一日に一枚のスケッチを描くこと)」
     1991年卒業 陣内研究室 鎌田 康嗣
   
 

 皆さんもご存知のこのことわざ、一期一会(いちごいちえ)。

 茶道に由来することわざで、『あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのもの、だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをする』と言う意味で、相手に対してのもてなし気持ちです。この言葉と私が継続していることをあわせて造語を作りました。

 一日一絵(いちにちいちえ)は、その時間、その瞬間が二度ともどらないものとして、その日、その日の出来事の中で大事だったこと、印象に残ったことを一日一枚スケッチとして描き、記憶として残すこという意味を込めている言葉です。

 なぜ、一日に1枚描くことになったのか。

  今までは思いたったときや、依頼されたときにしか描いてきませんでした。その日その日の時間の中で何かしら、キーワードやストーリーが存在し、そのもの自体を自分として意識し、スケッチで瞬間、瞬間を捉えて、形として残せないかという思いが描くきっかけとなり、2009年10月19日から続けています。

 描く条件として、5分〜10分以内で時間制限を設けて、はがきサイズの絵手紙用水彩紙に鉛筆で描くのを基本としています。鉛筆だけでは物足りない場合、色鉛筆や水彩で着色する時間を含めて30分以内で描くようにしています。

 生活のにおいが感じられるもの、私を含めたサラリーマンが身近に持っているものなどを描いています。今まで描いたものを4枚ほど紹介します。『飲み終えたビール缶』、『開封したアーモンドチョコ』、『子供と折った鶴』、『自分用のデジカメ』
 
 一日一絵がきっかけでJR大久保駅前の中華料理『興福樓』に飾って頂くことになり、行くたびにスケッチを渡してくるようになりました。また、近くの銭湯(高円寺なみのゆ)に1ヶ月に1回ほど行きますが銭湯をテーマにしたものを描いて渡したりして、新たな展開をみせ、描くエネルギーとしています。新たな1枚を描けるようにスケッチ力を磨き、皆様にお披露目できるように企画したいと思います。

興福樓:http://r.tabelog.com/tokyo/A1304/A130404/13055032/

 

 
[プロフィール]    
鎌田 康嗣
   1991年卒業 陣内研究室
    JR東日本の東京工事事務所開発調査室で 首都圏の駅改良計画を担当している。陣内研究室の機動力を生かし、路地や釜石橋上市場のフィールド調査を行っている。