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3年程前から仙台市役所で勤め、「せんだいリノベーションまちづくり」の企画・推進をしている。 リノベーションと聞いて、多くの人が「建物の改修」をイメージする方が多く、いつも自分のやっている仕事を説明できずに歯がゆい思いをしている。 現在、やっている仕事を一言でいうと「これからの仙台を担っていく人材・コンテンツ・産業」を育てて、地域内で循環をする安定した経済・都市圏をつくることである。 そのためには、仙台でこれから活躍したいという「人材」とその人が活躍する「土壌」を見つけ出さなければならない。 この「人材」と「土壌」を見つけ出していくことが、自分自身に与えた大きなミッションである。(あれ程、設計を頑張っていたはずなのに、建築が出てこない。笑) 最初に「土壌」であるが、東京から10年ぶりに宮城に戻った僕にとっては、地元のまちをみると「あっ、もったいない!!」という風景ばかりで、これはまさにお宝探しに近く、一緒に宮城に連れてきた妻・苗子(渡辺研出身・2013年修了)と一緒に週末、出歩くたびにお宝を見つけ、楽しんでいる。僕たちに中でお宝の定義は「地域資源」であるため、食べ物から建築、自然と幅広く、そのまちの「地域資源」を見つけていた。そして、「ここがこんな風になったらいいのにね!」とよくよく話していた。それは、学生時代、どこかのまちにワークショップに行った時も、同様に地元住民たちと「まちのミライ」について話し、調子のいい学生だった僕は意気揚々と「こんなまちにしましょう!」とか恥ずかしながら言っていたと思う。しかし、そのどれも実現することはなく終わったことは、皆が知っているだろうし、皆もそんな経験があると思う。 ここで言いたいことは、いくらいい「地域資源」「土壌」が見つかっても、そこで持続的に生業を営む「人材」がいなければ、なにも起こらずにただただ「夢」や「絵に描いた餅」で終わってしまうのである。この「人材」ならぬ「人財」を見つけ出すことが、まちづくりの本質であることがわかった。「人財」を見つけ出す嗅覚と、そして「人財」を見分ける眼、そして、「人財」を巻き込んでいく魅力、これらを養う日々はまだまだ続きそうだ。
[写真の説明]
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