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ジャンクとドバイ

   

2015年修了 富永/赤松研究室 加門竜嗣


  私は、大学院を卒業後、すぐにドバイの設計事務所のibda designに就職しました。
ボスはレバノン人と日本人の2人です。
現在、事務所には日本人6人、インド人2人、フィリピン人2人、エジプト人1人の総勢13人です。
事務所内の会話は、日本人同士なら日本語、外国人が挟まる場合は英語で話しています。
しかし、日本人同士の会話にも英語が挟まってしまうので、中途半端なシンガリッシュのような状態で話しています。
プロジェクトとしては巨大な住宅・美術館・モスク・オフィスなど様々な設計をしています。
私は現在住宅と美術館を担当し、鍛錬の毎日です。

さて、日本に住んでいる皆さんは、ドバイは、名前は知っていて、金持ちが集まっているという印象を持っていると思います。

ドバイといえば、バージュ・カリファなどの、華やかなビル群を想像すると思いますが、それだけではないです。
例えば、バスタキヤ地域は、通風塔などが現在でも使用されています。同じ国とは思えない空気感を味わうことができます。

また、この国で重要なのがイスラム教です。
まちの至るところに、モスクが存在し、彼らは1日に5回お祈りをしにモスクへ足を運びます。
そのお祈りの時間は、日によって刻々と時刻を変えていきます。
ですので、コーランと呼ばれる「お祈りの時間」を告げる生歌を聞くことができます。
世界的に見ると、イスラム教の人間は怖いイメージが付き纏ってしまいますが、彼らとは全く関係なく、世界全体でこのようなイメージがついてしまっていることがとても残念です。
日本人にあるようなおもてなしの心を彼らも持っており、ホテルなどに行けば、デイツと呼ばれる干柿のようなお菓子とアラビックコーヒーをもてなしてくれます。

最後にドバイに来て、思っていることは日本のような島国から飛び、白昼夢のような毎日の中で、様々なカルチャー、ローカリティーに触れ、視野が広がったことは間違いないです。
ぜひ日本だけではなく、世界に目を向けてください。
ドバイの生活などに関しては、また機会があれば書かせて頂きます。
 
  オフィスよりデイラエリアと、ペルシャ湾を望む
 
  ダウンタウンエリア
   
 
  ジュメイラビーチと高層ビル群
   
 
  オールドドバイエリアの通風塔と伝統的住居群
   
 
  バスタキヤエリア
   
   
   
 
[プロフィール]    
加門 竜嗣   2015年修了 富永/赤松研究室

    1990 千葉県生まれ (神奈川県育ち)
2013 法政大学デザイン工学部建築学科 卒業
2015 法政大学大学院
デザイン工学研究科建築学専攻 修了
修士設計 大江宏賞受賞
JIA関東甲信越支部 大学院修士設計展2015 奨励賞受賞
2016 ibda design (Dubai, United Arab Emirates)
http://ibdadesign.com/
現在は、美術館やヴィラの設計を担当。