no.118

展示会ブースデザインという仕事
2020年4月  

竹村 尚久(1996年修了 大江新ゼミ) 


スーパーペンギン。

当社の名前です。

皆さん、展示会ブースデザインという仕事、知っていますか?

建築の分野に近い展示会だと、例えば3月に開催のJAPANSHOPや11月に開催されるJAPAN HOME SHOWなど。

主に東京ビッグサイトなどで行われます。

その会場内にあるブースをデザイン・設計する仕事。それが展示会ブースデザインです。

私がこの仕事を始めるようになったのは独立してしばらくしてからなのですが、この業界に入ってから分かったことは、建築/インテリアの業界と展示会業界は同じ「空間デザイン」でありながらも、その間には山又は谷があって全く別世界だ、ということ。施工をする業者も違うのですが、使用する素材、ディテールの考え方も全く異なります。例えば、6畳の部屋のビニルクロス、どのくらいの期間で貼りますか?

展示会の世界では、その面積だと20分から30分程度です。展示会は2日間でブースを設営し、3日間の会期の後解体します。そこで求められるのはスピード感。そのスピード感だからこそディテールは推して知るべし。

でもそれ以上に興味深いのは、ブースをデザインしている人は、「空間デザインを勉強した人」ではないことも多く、「空間デザイン」というよりむしろ「オブジェ」を作っている、そんな印象を受けます。

この違い、同じ空間デザインなのに面白いと思いませんか?

さて、そんな展示会ブースデザインですが、最も重要なこと、いや展示会ブースデザイナーとして「なくてはならない力」は何でしょう?

それは、展示会場に来た来場者を自社ブースに集める能力です。展示会に出展するには莫大な費用が掛かります。そんな大金をかけるからこそ、僅か3日間で必ず結果を出すデザインが求められるのです。ただ綺麗なだけ、デザインがよいだけのブースでは、すぐに仕事は来なくなってしまいます。そして、そのような能力をもっているブースデザイナーは今の展示会業界にはまだほとんどいないのです。

3日間の会期が終了し、来場者が多く集まったブースのお客さん(クライアント)は最終日の会期終了時、全力の笑顔で私たちに感謝の言葉をかけてくださいます。「ペンギンさんにお願いしてよかった!」、と。
これが毎月・毎週続くのです。

ただ建築をつくるだけではどこか物足りない、空間をつくるだけでなく、その空間がもたらす「結果」が大好きだ、という方。是非携わってみてはいかがでしょう? きっと楽しいですよ。

 

 

 
ギフトショーでのブース(NIPPON QUALITY)
   
  集客を考えたブース形状
 

 

  滞留を考慮したブース内部
   
 
会場一番の集客を記録
   
   
   
 
[プロフィール]    
たけむら なおひさ    
竹村 尚久 1996年修了 大江新ゼミ

   
SUPER PENGUIN株式会社 代表取締役
展示会デザイナー

1996年 修士課程修了 大江新ゼミ
1996年 五洋建設入社 現場監督・建築設計部
2005年 有限会社ディーコンセプトデザインオフィス設立
2010年 展示会ブースデザインに業務を特化
2014年 ブースデザインセミナー開始
2018年 SUPER PENGUIN株式会社に商号変更

SUPER PENGUIN株式会社
東京目黒。展示会ブースデザインに特化した空間デザイン事務所。
年間約100件のブースをデザインするする他、ブースデザインセミナーを自社開催。

www.superpenguin.jp